1997年公開の
ジョディ・フォスター主演映画、『コンタクト』。
その中で全人類を代表して
異星人と最初にコンタクトする人間を選ぶ時
『私は神の存在を信じない』と言った
ジョディ・フォスター演じる女性科学者は
代表には選ばれませんでした。
全人類の94%が大切にしている神への信仰を持たない人間は
人類の代表にはなれないという事でした。
人間は、自分ではどうしようもできない状況に直面した時
神を求め、祈りを捧げたくなるものではないでしょうか…
頭でわかっていても諦めきれない
理屈を越えたところに祈りがあるのだと思います。
大切な人が病に倒れた時や事故に遭った時、
きっとこれは何かの間違いだと願い、
すぐ元気になる、必ず笑顔で家に帰って来てくれるはずだ思う。
やがてその希望が祈りへと変わり、どうか神様助けてください、
助けられるのはあなただけなのです・・・と祈る。
神なんか信じない、神なんかいないという人は
そういう時でも自分の大切な人が元気になりますようにとは
祈らないというのでしょうか・・・
次男君の手術の際、病院からホテルに帰る道で
後から追いつくからと言って、私を先に行かせた主人が
いつまでたっても現れず、心配になって引き返してみると
真冬の、日も暮れた暗闇の中、神社のお社の前で
ひとり手を合わせていた姿を見つけた時は、
心が悲しみであふれないようにするのが精一杯でした。
もう随分と昔の話しにはなりますが
こういう事を不合理と一笑に付す人は
人類の代表としてふさわしくないという事なのかもしれません・・・
『コンタクト』の原作者カール・セーガンは、アメリカの天文学者で
著者『コスモス』の冒頭のページに、妻のアン・ドルーヤンに贈った
素敵な言葉が書かれています。
『限りなく広い宇宙、永遠に続く時間の中で、アンと同じ惑星、
同じ時代に生きることを喜びつつ…』
この言葉がとても印象的で
私のホームページにも少し文章を変えて使わせて頂きました。
人と人との出会いがいかに不思議で貴重な事なのか
考えさせられる言葉です。
人は何を祈るにしても、奇跡を祈るのである。
祈りは悉く(ことごとく)次のように要約される。
「偉大なる神よ、2の2倍が4にならないことをお聞き届けください」
~ツルゲーネフ~
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